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3Dプリント⑦ TPUでタイヤを作ってみる
ゴムのような素材、TPUを使ってロボットカーのタイヤをつくってみた話

3Dプリント

先日よりロボットカーの制作に取り組んでいます。全てオリジナルにしようとすると、やはり、ゴム質感の材料でタイヤも作ってみたいですよね。そこで、今回は、TPUフィラメントを使ってタイヤを作ってみたという話です。

eSUN TPEフィラメント

最近、よく使っているフィラメントのメーカーは、eSUNです。PLA+は、非常に安定していて、ほぼ失敗しません。そこで、私にとっては、新しい材料、eSUNのTPUを使ってタイヤを作ってみることにしました。

実際に購入したのは、以下なのですが、現在、販売中止しているようです。

Ender-3 S1 Proで印刷してみる

印刷スタートしてみたものの思いのほか、途中でフィラメント詰まりや、激しい糸引きを起こします。それを1つ1つ解決していく必要がありました。

まずは、フィラメント詰まりですが、どうもフィラメントの太さが一定では、ありませんでした。ゴムのような素材なので引っ張ったりすると伸びてしまう可能性がありますが、無理な引き伸ばし等は行っていないので、製品の製造過程で伸びてしまったのではないかと思います。

上の写真は、同じフィラメントですが、場所によって、太さが異なっていることにより、押し出しの途中で詰まりを起こしてしまったようです。
仕方無いので、細い部分を切除して太い部分からフィラメントを付け直して詰まりは解消されました。
ただし、この対策には、欠点があります。というのも最初のうちは、正常な直径(1.75mm)だが、印刷終盤に細い箇所が出てきてしまうと、とたんに印刷エラーになってしまいます。

次に糸引きですが、ゴム材質なので基本的に伸縮性が高いです。そのため高温で溶かしだすとチーズのようになってしまいます。対策は、2つです。(他にも効果的な対策があるかもしれませんが、TPU初印刷&試行錯誤で発見したのは、とりあえず2つでした)
1つ目は、複数材料の同時印刷は避ける。基本的に2つのものを同時に印刷すると、あるレイヤの1つ目の印刷が完了すると、同じレイヤの2つ目の印刷を開始しますが、この時に印刷せずに移動する時間が発生してしまいます。しかしチーズのように伸びている状態なので移動中もフィラメントが出てきてしまいます。結果的に糸引きのようなものが全レイヤで発生し、最終的に使えないものになってしまいます。
どんな材料にしても糸引きの対策の代表例は、引き戻し速度と引き戻し量の設定です。引き戻し距離を0.4mm⇒0.5mmに変更、引き戻し速度を40mm/sから60mm/sに変更しました。
この2つの対策で糸引きは解消されました。

素晴らしい出来とまでは、言えませんが、まずまずの出来で、許容範囲です。

スライサーの設定

Ender-3 S1 Proでは、UltiMaker Curaを使用しています。色々と試しながら以下の設定で合格点になりました。

硬めのゴムタイヤにするために、インフィル密度を80%にしています。

糸引きを減らすために引き戻し距離を0.4→0.5、引き戻し速度を40mm/s→60mm/sに変更しました。

3Dプリンタは、Creality Ender-3 S1 Pro です。Sonic Pad を付けて印刷速度を上げています。

以上

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